#007 図は「見る」「読む」が先。
図は「見る」「読む」が先です。
「確かこんな図あったやん」
そういって,男の子が書き出したのは,対応数直線。
小数の掛け算の授業をしていたときのことです。
なぜ,「かける数<1」だと,「積<かけられる数」になるのかを説明する場面でした。
ぼくは,この子が比例数直線をかき出したことに感動したと同時に,その原因にとても合点がいきました。
その子は,教科書をしっかり読み込む子です。
ぼくが比例数直線を初めて示したときにも,かなり興味津々に見ていました。
そして,「意味が分からん」と言った子でした。
その子がその2日後に,比例数直線を使って説明を始めたのです。
恐らく,何度も見返し,読み取り直したのだろうと,想像するのに難くない出来事でした。
そして,確信したのです。
図をつかえるようになるには,見て読むのが先なのだと。
決していきなりかき方を覚えさせるのではないのです。
さらにその2日後,全員が,比例数直線を読み取れるようになっていました。
全く指導はしていません。
ただ,あの男の子が説明のときに使っただけなのです。
図は,見る→読む→使う→共有する という手順を踏むと,定着率がかなりアップするのかもしれません。
(文責:千葉)
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